妄想

もう夏の虫が泣いている。

セミじゃない。ジーーーーーっていってるやつ。

音の主を目視で確認したことはない。名前も知らない。勝手に想像してみる。暇の極み。


木にとまる系ではないと思う。地面の上に這ってるイメージ。生息地は石ころというより土の上。川辺より山とか公園。


セミや鈴虫みたいに羽を震わせてあの音を鳴らしているはずだ。

声だとあんなに長く音を維持できないと思うから。

息継ぎしてる感ないもの。


音を鳴らす目的はなんだろう。

王道なのは求愛かな。

ここにいるよーアピール。異性を引き寄せる。

音の大小や長短で引き寄せ具合は変化するのだろうか。

生命力に溢れてる!とか判断する材料になりそう。 

大小は個体同士の位置や距離に左右されるから、多分長短の方が重視されている。

ロングトーンを維持できた方が、彼らの世界ではモテるのだ。

大体の場所が分かったら、あとは匂いで判別してる。フェロモンさ。


20時から22時までみっちり鳴っていた音が止んだ。

就寝時間だろうか。いい夢見ろよ。


5歳からこの家で過ごしてきた。毎年夏に耳にする。この音。

セミ、トカゲ、ダンゴムシ、バッタ、カマキリ、ゴキブリ、ヤモリ、カタツムリ、アリ、カ、ガ、チョウ…いろーんな生物と庭や玄関先で遭遇してきた。

でも、この音の主は未だ認知していない。不思議だ。夏のBGMとして何気なく処理してきた。正体を知りたいと思ったことはない。もしかして上記に該当者がいるのか?

検索すればヒットするだろうな。写真も載っているだろうな。でも、見たくはないな。


朝のトゥットゥトゥルルルー♪がハトから発せられていると知った時、ショックを受けた。お前かよ!って。こちとら伝説の鳥ポケモン的なのを思い浮かべていたのだよ。(最も近いビジュはフリーザー)

ゴキブリみたいなビジュだったらショックを受けるので、この謎は謎として放置。

夏の風物詩よ、永遠に。

学ばず、傷つくことなく、季節を感じる。